はじめに
この記事では、ゲーム実況を始めるにあたっては必需品とも言えるキャプチャーボードについて、購入する前に知っておくべきポイントを解説したいと思います。
初めてキャプチャーボードの購入を検討するよという方は、記事も読んでいただくことでより自分にあったキャプチャーボード選びができるようになるかと思います。
僕自身が利用している機種についてのレビュー等も今後書いていこうと思いますが、この記事では一般的な知識やおすすめ商品を解説いたします。
キャプチャーボードとは
キャプチャボードが必要なケース
さて、PS4やXboxは本体にブロードキャスト機能(生配信機能)を使えば簡単にゲーム実況の配信を行うことが可能です。
一方で、
- ニンテンドースイッチやスマホ、旧ハード類はブロードキャスト機能(生配信機能)がないが、どのように配信するのか?
また、実際に配信されているゲーム実況動画を見て
- ブロードキャスト機能(生配信機能)では録画編集ができないのでは?
- ゲーム映像以外の映像(カメラ等)が合成されているのはどうやるのか?
と思う方がいるかもしれません。
そんな悩みを解決してくれる機器がキャプチャーボードとなります。
キャプチャボードの役割とは
前でお話したように、ニンテンドースイッチやスマホ、旧ハード類はブロードキャスト機能(生配信機能)がないため、本体とは別の何かで生配信機能を補う必要があります。
生配信機能を補う装置、それはPC(パソコン)です。
では、キャプチャーボードとは一体何なのか?
キャプチャーボードは、PC側にゲームの映像を映し出すための変換装置となります。
では、どうして変換装置が必要なのでしょうか?
PCの機能で配信をするには、PCのデスクトップ上のコンテンツとしてゲーム映像が表示される必要があります。
一方で、仮にPCのHDMI端子にゲームをつないでもPCにはゲーム映像は映りません。
これは、ゲーム機から送られる映像データはPC側では受け取ることができないからです。
つまり、ゲーム機から送られた映像をPCのデスクトップ上のコンテンツとして表示させるためには、まず映像データをPC側で受け取れるようなデータに変換する必要があります。
その変換をしてくれる装置がキャプチャーボードなのです。
そして、その変換作業を”エンコード”と言います。
※変換されたデータを再び、映像に戻す作業は”デコード”と言います。エンコードされたデータを受け取ったPCは、映像を表示させる際にデコードをしています。
ここまでのまとめ
- ゲーム映像の配信はPCで行うのが望ましい(色々できる)
- ゲーム機からの映像データをPC側に入力するには変換装置(キャプチャーボード)が必要
キャプチャーボードの種類と特徴
ハードウェアエンコード/ソフトウェアエンコード
ここまでお話したように、ゲーム機から送られた映像データをPCが受け取れるデータに変換する作業をエンコードと言います。
そして、この変換作業をやるのがキャプチャーボードと言いましたが、厳密には変換の処理自体はPC側で行うタイプもあります。
そのため、キャプチャーボードには以下の2タイプが存在します。
- ハードウェアエンコード:キャプチャーボードでエンコード(変換処理)をする
- ソフトウェアエンコード:PCでエンコード(変換処理)する
キャプチャーボード購入の際にはこの2タイプのどちらにするかを決める必要があります。
それぞれの特徴を解説します。
ハードウェアエンコード
メリット
- キャプチャーボードで変換処理を行う=PC側に負担をかけない方式と言えます。データ変換処理はそれなりにPCのスペックを必要とするため、PCのスペックに不安がある方も安心です。特にマイクラなどのPCゲームを配信すると、それだけでかなりスペックを消費します。
- また、AVT-C878 PLUSのように、PCがない場合もキャプチャーボード単体で録画だけはできてしまうような機種もあり、使い方のバリエーションが豊富であることも特徴です。
デメリット
- 異なる筐体でエンコード/デコードを行うため、PCに映し出される映像にラグが生じます。FPSや格闘ゲームのようなラグに対してシビアなゲームの場合、PCに映し出される映像でプレイするのはストレスを感じるという方もいると思います。
- PCとは別にゲーム自体は別モニターでプレイする方は気にする必要はありません。ちなみに、ラグを気にするレベルではない筆者は、スマブラも普通にPC画面を見てプレイしてます(笑)
ハードウェアエンコードの代表機種
- AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS AVT-C878 PLUS
AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS AVT-C878 PLUS [4Kパススルー対応 ゲームの録画・ライブ配信用キャプチャーデバイス] DV478
ソフトウェアエンコード
メリット
- 同一の筐体(PC)でエンコード/デコードを行うため、PCに映し出される映像に発生するラグが少ないことが特徴です。
- 変換処理を行うモジュールがない分が比較的ハードウェアエンコードタイプと比較すると多少安いです。
デメリット
- PC側のスペックに依存しますが、スペックが不足している場合、映像のコマ落ちなどが発生します。
ソフトウェアエンコードの代表機種
- AVerMedia LIVE GAMER ULTRA GC553
AVerMedia Live Gamer Ultra GC553 [4Kパススルー対応 USB3.1接続 外付け ゲームキャプチャーボックス] DV488
外付け型/内蔵型
続いて、キャプチャーボードはPCへの搭載方法によって2パターン存在します。
- 外付け型:USBで接続する
- 内蔵型:デスクトップパソコンに内蔵する(マザーボードにPCI等で接続する)
外付け型
メリット
- USBポートさえあればどんなPCでも利用できる。
- 取り外しが用意であるため、PCが限定されない。
デメリット
- なし
内蔵型
メリット
- 内蔵するため見た目がすっきりする。
- 専門性が高くハイスペック機種が多い。
デメリット
- ノートPCでは利用できない。
- デスクトップPCかつPCケースに余裕がないと物理的に搭載できない。
- 気軽に取り外しができないため、PCに限られる。
スペックは外付け型でも十分であることを考えると、見た目がスッキリすること以外は内蔵型のメリットはあまり感じられない。少しでもノートPCで場所を選ばずゲーム配信をしたいという思いがある方は外付け型にしておこう。
キャプチャーボードのおすすめ製品紹介
外付け型キャプチャーボード
ハードウェアエンコード
AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS AVT-C878 PLUS
ちなみに、僕はこの機種を利用しています。ノートPC(MacBook Pro)やデスクトップPC(Windows)などゲームの配信環境が状況によって変わるため、PCに依存いない外付け型ハードウェアエンコードタイプがお気に入りです。
- 接続インターフェース:USB 2.0
- 入力/出力:HDMI 2.0、ヘッドセット端子(4極)/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:4Kパススルー対応(4K 3840 x 2160/60fps)
- 最大録画解像度:1920 x 1080/60fps
- その他:単体録画機能、録画・配信ソフトウェア付属、動画編集ソフトウェア付属
AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS AVT-C878 PLUS [4Kパススルー対応 ゲームの録画・ライブ配信用キャプチャーデバイス] DV478
ソフトウェアエンコード
AVerMedia LIVE GAMER ULTRA GC553
- 接続インターフェース:USB 3.1(Type-C)
- 入力/出力:HDMI 2.0/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:4Kパススルー対応(4K 3840 x 2160/60fps)
- 最大録画解像度:4K 3840 x 2160/30fps、1920 x 1080/60fps
- その他:録画・配信ソフトウェア付属、動画編集ソフトウェア付属
AVerMedia Live Gamer Ultra GC553 [4Kパススルー対応 USB3.1接続 外付け ゲームキャプチャーボックス] DV488
AVerMedia Live Gamer EXTREME 2 GC550 PLUS
- 接続インターフェース:USB 3.1(Type-C)
- 入力/出力:HDMI 2.0/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:4Kパススルー対応(4K 3840 x 2160/60fps)
- 最大録画解像度:1920 x 1080/60fps
- その他:録画・配信ソフトウェア付属、動画編集ソフトウェア付属
AVerMedia Live Gamer EXTREME 2 GC550 PLUS [4Kパススルー対応 ゲームキャプチャーボックス] DV482
Elgato Game Capture HD60 S
- 接続インターフェース:USB 3.0(Type-C)
- 入力/出力:HDMI 2.0/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:1920 x 1080/60fps
- 最大録画解像度:1920 x 1080/60fps
- その他:ー
Elgato Game Capture HD60 S - ゲームキャプチャー USB 3.0,PS4, Xbox One and Nintendo Switch対応 1GC109901004 【 日本正規代理店品 】
内蔵型キャプチャーボード
ハードウェアエンコード
AVerMedia Live Gamer HD Lite C985L
- 接続インターフェース:PCIe
- 入力/出力:HDMI 2.0/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:1920 x 1080/60fps
- 最大録画解像度:1920 x 1080/60fps
- その他:録画・配信ソフトウェア付属、動画編集ソフトウェア付属
AVerMedia Live Gamer HD Lite C985L PC内蔵型キャプチャーボード DV428
Elgato Game Capture HD60 Pro
- 接続インターフェース:PCIe
- 入力/出力:HDMI 2.0/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:1920 x 1080/60fps
- 最大録画解像度:1920 x 1080/60fps
- その他:ー
Elgato Game Capture HD60 Pro - ゲームキャプチャー PS4, Xbox One and Nintendo Switch対応 1GC109901002 【 日本正規代理店品 】
ソフトウェアエンコード
AVerMedia LIVE GAMER 4K GC573
- 接続インターフェース:PCIe
- 入力/出力:HDMI 2.0/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:4K 3840 x 2160/60fps
- 最大録画解像度:4K 3840 x 2160/60fps、1920 x 1080/240fps
- その他:録画・配信ソフトウェア付属、動画編集ソフトウェア付属
AVerMedia Live Gamer 4K GC573 [4Kパススルー対応 PCIe接続 ゲームキャプチャーボード] DV490
Elgato Game Capture 4K60 Pro
- 接続インターフェース:PCIe
- 入力/出力:HDMI 2.0/HDMI 2.0
- 最大入出力解像度:4K 3840 x 2160/60fps
- 最大録画解像度:4K 3840 x 2160/60fps
- その他:ー
Elgato Game Capture 4K60 Pro - 4Kでゲームをキャプチャー PS4 Pro,Xbox OneX gameplay, PCIe x4 10GAG9901 【日本正規代理店品】
最後に
2018年には米ビデオゲーム市場は前年比17%増の過去最高434億ドルを達成し、世界ではe-sportsとしての盛り上がりも見せています。
そんなゲーム人気に伴い、近年はYouTube等でゲーム実況を配信する方が増えてきています。
僕自身がゲーム実況をやってみた感想としても、(実況内容の面白さは別として)簡単に始めることができましたし、何より友達と一緒に家でゲームをやっていた頃のような懐かしい楽しさを感じています。
ゲーム実況を配信するということは、今後は今以上に当たり前なゲームの楽しみ方になっていくのではないかと思います。ので、興味のある方はチャレンジしてみると良いと思います。
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